エクセルシア盛岡中央高校デジタルブック
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参りました。大学進学教育面では、本年度の4月に日本の国公立大学合格者が111名と、初めて百名台に乗りました。これは東北6県の私立高校では第1位であり、富澤正一校長をはじめ現場の教職員、なにより生徒諸君の研鑽努力の成果であり、讃えたい実績であります。そして、さらに高い理想を求めて文武両道の躍進をして参りたいと心を新たにしているところです。■留学教育等の成果 盛岡が生んだ偉大な先人、新渡戸稲造博士の博愛主義と平和思想に学ぶカナダ・ビクトリア市への修学旅行に始まり、国際人教育として本校のグローバル教育は本格的に開始されました。ほぼ同時に開始され、アメリカ、イギリス、ニュージーランドを経てオーストラリア(シドニー、アデレード)へと続き、現在も継続されている短期留学・語学研修もその一環として毎年100名以上の参加をもって実施され、延べ3,000名以上の生徒たちが海外に学んできました。 まさに「Haste not Rest not」(「新渡戸の言葉」より)の実践の連続でありました。 また岡山学芸館高校・清秀中学校の森靖喜理事長先生のお導きにより、本校とオーストラリア・シドニーのICET(アイセット=原田房枝校長・理事)との1年間留学協定も本年をもって、ちょうど20周年を迎えました。CHUOの生徒たち50名以上が同校から巣立ちましたが、同一敷地内にある姉妹校デイビッドソン高校ともに、20周年の輝かしいアニバーサリーを共に祝いたいと存じます。こうしたグローバル教育の成果の一つとして、今年度、4人目の英検1級合格生徒が出たことも嬉しいことでした。 ■二つの新姉妹校と中高一貫教育 この間、国際理解教育を多角的に推進するために、中国、ベトナム、ロシア、インドネシア、タイ、台湾などのアジア地域、そしてアメリカ、フランス、ベルギー、さらに北欧各国とアフリカ・セネガル、南米アルゼンチンとは、スポーツを含めた姉妹校教育交流を活発に行ってきました。ほぼ全校とも私自身がじかに学校を訪問し、熱心な関係者の皆さんのお蔭で現在は世界五大陸に23の姉妹校を数えるに至りました。 とくに本年度における、新しい二つの姉妹校(韓国:安山江西高校、シンガポール:セント・ジョセフ・インスティチューション高校)の誕生。前者は安長江先生、後者は齊木隆博先生の親身なお世話があってこその提携であり、厚く御礼申しあげます。そして毎回、本フォーラムに連続して参加して下さっている、国内最南県の沖縄尚学中学・高等学校(名城政次郎理事長・校長)との、本校としては初の「教育提携締結」は、本校の新たなる教育改革に大きなヒントを与えてくれることを確信しております。本誌第3章に、名城理事長の記念講演録を収録させていただいた理由もここにあります。今年1月、沖縄尚学中学校がめでたく創立30周年を迎えられたことをパートナー校として心からお祝い申し上げます。沖縄尚学、岡山学芸館の両校は、大学進学、グローバル教育の先進校であるばかりでなく、中高一貫教育の面でも、私どもが学ぶべき特長を数多お持ちです。こうした沖縄・岡山、お二人の理事長のたゆまぬ学校改革の試みには、深い敬意を表する次第です。 ■これからの教育改革 現在、我が国はIT革命によるグローバル経済の加速、また産業構造の変化が劇的に進行する中で、世界の中の日本の国力低下を防止し、たくましく経済を立て直すために、科学技術イノベーションの発展を促すなど、様々な成長戦略を打ち出しています。文部科学省では、こうした予測困難な著しく変貌する社会において、求められる新たな人材づくりのため、大学教育改革、大学入試改革、高校大学接続教育改革、そして未来社会に適応し牽引できるような人材育成を図るプログラム(SGH、SSH、国際バカロレア、キャリア教育、ユネスコスクール等)をつくり、高校教育の改革を進めています。学習指導要領の改訂もこれらに対応する形で並行して進められています。 本校は、従来から行なっている生徒の資質・能力・適性を育てる一方で、時代の変化と要請にこたえるべく、進化するフォーラム、スーパーグローバルハイスクール・アソシエイト校の取り組み、より充実した海外語学研修・留学、燃える進学教育、大学教授によるアクティブ・ラーニング、国内外の大学との教育接続に取り組んできました。さらに本年度は、ブラジルにおいて「リオデジャネイロ五輪」開催があり、国内では岩手県各都市を会場に開催され大成功した「2016希望郷いわて国体」に積極的に参加・協力いたしましたが、本校生徒をはじめとする青少年たちは、約50年後に開催される第3回目の地元国体でも、スポーツの素晴らしさを体感することになるでしょう。このように今後ともCHUOは、私学でなければ出来ない文武両道の教育を目指して参ります。そのためには生徒たち、教職員全員の人間力を高めていき、教育力、学校力のレベルアップを図らなければなりません。さらなる高みに到達するよう、本校独自の教育改革を進めて参りたく、関係各位のご指導とご鞭撻を心からお願い申し上げます。EXCELSIOR vol.185

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